メンタル気質

悩む女性

気分の高揚と抑うつを繰り返す状態に注意

「循環気質」は循環性格や躁うつ気質ともいわれ、気分が高揚するときと抑うつ気分を順に繰り返すように循環する気質のことです。精神疾患にはさまざまな種類があり、これまで多くの精神科医がそれぞれの疾患について、体型や性格との関連性やパターンについて研究してきました。その中でも比較的有名なのが20年代に医師のクレッチマーが発表した研究で、人のパーソナリティーの元になっているものは気質であるという考えに基づいています。具体的には「細長型」が静かでおとなしく真面目で分裂気質、「闘士型」は頑固で興奮しやすく粘着気質、そして「循環気質(躁うつ気質)とされたのが社交性があり親切な「肥満型」です。このクレッチマーの分類やその他の医師の研究により、躁うつ気質を持つものが「双極性障害(躁うつ病)」になりやすい傾向がある、という研究報告がなされてきました。つまり、循環気質の特徴が見られれば本格的な双極性障害へ移行する可能性もある、ということを頭に入れておかなければなりません。双極性障害が、かつて「躁うつ病」と言われていたのは、その名のとおり躁状態とうつ状態を循環することからきています。統合失調症と同様に内因性の精神疾患とされてきましたが、その後、メンタル機能全般の障害ではなく気分障害が主なものであることから精神病には該当しないのではないか、という議論が持ち上がってきました。そんな経緯があって呼び名も変更され、国際分類においては精神病ではなく「気分障害」に分類されています。ただし、症状は軽症なものがある一方で日常生活に大きく支障が出る重症なケースもあります。したがって、本人が苦しいと感じたり、あるいは身近な家族などがその症状に気づいたら早めに対策をすることも必要でしょう。

「循環気質」は気分が「高揚する状態」と「落ち込む状態」を循環する気質というのは前述したとおりですが、その特徴について具体的に見ていきましょう。まず高揚状態のときには、行動も活発で本人も気分爽快なときが多いです。自分は元気であり健康面でも何も問題はない、そのような気分がベースとして続きますが、ときに無性にいらいらするというような状態が出る場合もあります。こんな時は周りの人間からすると、少しのことでも怒りっぽくなっていると感じます。思考面でも、次々とアイディアが浮かんだり決断も迷うことがないという自覚を持っています。自分の存在は偉大であるという考えや全能感が伴うこともあります。人によっては抑制力が欠如し、買い物での浪費や多額の投資などに走ることもあり、仮に損失を出したとしても悩むこともなくまた挽回できるという自信があります。一方の落ち込んでいる状態のときは、感情面では寂しい・希望が持てないなどの憂鬱感が出てきます。思考も同様で、集中力が低下し考えがまとまりにくくなり決断することが難しくなります。行動面でも活力がなく、元気がなくなるため周囲の人も気づきやすくなります。身体面では朝早く目が覚めたり熟睡感が得られなくなるなど、本人も不快な症状を感じやすくなってきます。このように高揚時と抑うつ時の落差が激しいのが循環気質の特徴といえますが、この気質が著しく発達するとその触れ幅も大きくなり、それだけ抑うつ症状も大きくなってきます。躁状態のときには本人も苦しさを感じることがなく気分が良いので、医療機関を受診することはないのですが、うつ状態になってはじめて病院を訪れてその深刻さに気づくこともあります。

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